『生きる LIVING』レビュー:黒澤作品、イギリスでのリメイク。描く切なくも力強い人生の物語
昨日、三連休の締めくくりに、
息子が寝たタイミングを見計らって、映画鑑賞をしました!
産前の習慣のいつもの習慣ですが、
今となってはますます嬉しいひと時です。
選んだ作品は、劇場の予告で気になっていた『生きる LIVING』
なぜ劇場に観に行かなかったのか、全く覚えていませんが、
演者もステージも大好きな作品でした!
あらすじ
黒澤明監督の名作映画「生きる」を、ノーベル賞作家カズオ・イシグロの脚本によりイギリスでリメイク。1953年のロンドンを舞台に、公務員ウィリアムズがガンを宣告され、余命半年と告げられる。人生の空虚さを感じた彼は仕事を辞め、リゾート地で過ごすも満たされない。再びロンドンに戻り、かつての部下マーガレットと再会し、彼女との時間を通じて新しい一歩を踏み出すことを決意する。ビル・ナイがウィリアムズを、エイミー・ルー・ウッドがマーガレットを演じる、感動のヒューマンドラマ。
レビュー
まず、僕がイギリスが大好きで、
学生時代の卒業旅行もイギリスだったので、
イギリス映画にはめっぽう目がないです。
しかも、主演がビル・ナイ。
そして、セックスエデュケーションのエイミーもヒロインで登場!!!
事前情報では、主演しか把握していなかったけど、
エイミーの登場に夫婦で大喜びでした。
何より、エイミーが変わらず、しっかりエイミーで大満足!
そして、『三体』のがんで死んじゃった彼まで登場!
最近の話題作に出たイギリス人目白押し!
イギリス訛りの心地よさや、
50年代ロンドンの風景、映像のきれいさ、
カズオイシグロのことば、日本映画に通ずる画角。
どれをとっても良かった。
恥ずかしながら、黒澤映画は人並み以下のレベルでしか観てきませんでしたが、
本作を観て、興味がさらに湧きました。
印象に残っているシーンは、
階段の描写。
なんだか、カズオイシグロのイメージにかなりあっている気がしました。
年代的にもなんだか小難しそうな印象を抱いてしまいそうな映画ですが、
ストーリーもメッセージもシンプルで、
主人公が抱いていた思いも、現代でも通じるどころか、
今の方が抱えている人が多いんじゃないかな?と自分事で捉えてしまうものでした。
”生きる”その題材にふさわしい内容で、
生きている誰もが抱いてもおかしくない問題に直面した、Ordinaryなおじさんの日々が、愛おしく、淋しかった。
切ないけど、あきらめない強い心を貰える、
一生大切にしたいと思える作品でした!
一人でも、家族とでも楽しめる作品。
ぜひ観てください!